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Tags :  小説  宇月原晴明 

廃帝綺譚@宇月原晴明

日暑いですね〜。お盆も過ぎたのにまったく涼しくならない今日この頃なんですが、やはりこれも地球温暖化の影響でしょうか?
とりあえずその内容は置いといて、前回のエントリー「遥かなる大和@八木荘司」からこっち、歴史小説に傾倒しつつある川口です。
今回紹介する作品は「宇月原晴明」さんの「廃帝綺譚」。

北帰茫茫 ---- 元朝篇
南海彷徨 ---- 明初篇
禁城落陽 ---- 明末篇
大海絶歌 ---- 隠岐篇

上記の四篇からなる連作の短編小説となっています。
各篇のタイトルを見れば分かるとおり、三篇までが古代中国王朝の話。古代中国だけあって、話のスケール感がたまりません。私としては「南海彷徨」がお勧めですね。

いきなり冒頭から「マルコ・ポーロ」の「東方見聞録」を口述筆記した、ルスティケロの語り「遠く異朝をとぶらへば」から始まり、おいおいいきなりなんやねん!って思ったのですが、読むにつれて、なるほどなるほど、どの篇でもキーとなるアイテムへの伏線。にくいねぇ〜と思いつつも、何度か冒頭に戻ってそのクダリを読んだもんです。

なんでも、著者の宇月原さんの他の作品「安徳天皇漂海記」に、話が微妙に絡んでるとのこと。ん〜、これはその本も要チェックやね。

そうそう、下記のリンク先にて丁寧に内容をまとめられてました。ん〜、私も見習いたいもんだ・・・。
「見よ、日が沈む」 しきりに皇帝の最後の言葉が思い出された。この漆黒の闇の中、崇禎帝の目には、いままさに大地に没しようとする落日の光輪が見えたのだろうか。もしそうなら、自分も同じ紅の落陽を見たい。そう王承恩は心の底から思った。(同書 P157  「禁城落陽」より引用)

著者の宇月原さんに関する情報を何もしらずに読んだのですが、かなり楽しめました。神秘的な幻想に巻き込まれたような世界を醸し出しつつ、押さえどころは逃さずぐっと切り込む。こういった話の作り方もあるんですね〜。クセになりそうです。

廃帝綺譚
宇月原 晴明

中央公論新社
2007-05
Amazon.co.jp ランキング: 117311位

おすすめ平均:5
5あやかしの幻想美を誇る四つの短編

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ランキングにご協力くださ〜い。


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川口 亨

コンピューターとガンダムをこよなく愛す、香川県高松市在住の37歳の男性でございます。以後、お見知りおきを。

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